2007年10月31日水曜日

文句ナシの職歴書

 今日はリクルートの転職情報サイト「リクナビNEXT」の「相性転職★相談カウンター」という、個別転職相談に行ってきた。



浜松町(大門)の下品な青色で塗られた、バブル時代に建てられたようなオフィスビル。

入り口の小さな庭は、タバコを吸う人たちの煙でモクモクだ。

モクモクガーデンだ。

灰は庭の小石に擦り付けられ、小石と小石の間に灰がたまっている。

テナントオーナーは、入居しているテナントに注意をしないのだろうか。

ちゃんと管理されていないビルだ。


ビルの1階と2階には、20代のときに就職活動をした、某ヨーロッパ方面
を得意とする、大手ランドオペレーターである「ミキちゃんツーリスト」(仮名)が
入っている。

ここの創業者とは、かつて連れションをした仲である。

残念ながら近年お亡くなりになった。旅行業界の大物であった。

そのころの思い出が蘇る。

ここの社長(=創業者)面接の日の朝、ちょっと腹の調子が悪かったので高輪の船員さんたちが集う「トロール船員保険病院」(仮名)の内科に診察してもらいに行った。

その場で入所。退所日不明。

肝膿瘍(かんのうよう)であった。

病院の廊下にある公衆電話から、「ミキちゃんツーリスト」(仮名)の人事担当に電話した。

「すいません。今日から長期に入院することになりまして、いつ出てくるか
わかりません。これから腹に穴を開けて、そこから腹の中に毎日消毒液を
注いで肝臓をジャブジャブ洗わねばなりません。申し訳ないので面接を
辞退させてください」

先方の女性は「他のところに決まったのですか?」と疑いの声を上げた。

当然だ。

あまり病院で長電話するのもナンなので、さっき突然入院が決まったこと、
本当に申し訳なく残念に思っていることを伝えて電話を切った。

面接用のスーツに病院のスリッパを履いていて、「スーツにスリッパは
似合わねぇなぁ」と呟いたのを思い出す。

あの日に病院に行っていなければ、今頃この下品な色で1Fの庭が汚いビルの中で
働いていたかもしれない。

そう思うと感慨深い。


さて、そのビルの9階にあるリクルートである。すでにアドバイザーに面談の
予約は取ってある。

殆ど書類審査を通過せず、面接までたどり着けない。

軽く年齢の数字分くらいは負けている

何か職務経歴書の書き方に問題があるのではないか。だからアドバイスを
してもらいたい、といったことが相談内容だ。


今日は職務経歴書と、「リクナビNEXT」で応募のときに過去に企業に送った自己PRなどのメッセージをプリントアウトして持ってきた。


30代男性の清潔感溢れるカウンセラーは、じぃ~っと職務経歴書を
眺めつつ、過去の退職理由を問うた。

これにはつつがなく答えられた。完璧だ。


カウンセラーは言った。

この職務経歴書に、私がアドバイスすることは何もありません。
たくさんの職歴がありますが、よくまとまっていると思います。
これだけちゃんと書いている人はなかなかいません。

せっかく来ていただいたのに、アドバイスできずに
申し訳ありません。


むふー。

ちょっと嬉しい。褒められた。

続けて彼は言った。

恐らく年齢と転職回数で、デジタルで「何歳まで」「何回まで」といった
感じで、中身までよく見ないままNGを出してしまう企業さんが
多かったんだと思います。

そうか。

じゃぁしょうがない。そんなの企業の担当者じゃないとわからない。

書類の中身じゃなかった、ということがわかっただけで、収穫があった。

とにかく数多くコツコツ応募して、とにかく数を稼ぎます、と答えて
リクルートを出た。


数を稼ごう。

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高尾駅ホームの弾の跡

 こちらは中央線高尾駅1番2番ホームの弾の跡。こちらは航空機から射出された弾は旧レール製の柱を貫いている。沿岸の都市だけではく、内陸の八王子まで空襲されるとは驚いたことであろう。こちらも駅の再開発でどうなってしまうのか。保存されるのであろうか気になる。